「神ノ禍」という作品では、主要人物にそれぞれタロットのコートカードがあてがわれています。ただし聖獣には使っていません。
火のワンド・水のカップ・風のソード・土のペンタクルの4スート、それと従者・騎士・女王・王の4種。
正・逆も合わせれば32種類に分かれるコートカードを用いて、ざっくりとした人物像を作り出し、そこからさらに掘り下げてキャラクターに息を吹き込んでるわけです。
◆〈大神術師〉
大司祭。男。
《光帝》よりも権力を持っていると噂される。
どこかふわふわとしている、掴み所のない人物。
対応するコートカードはカップの王(正)。
◆エレイヌ
酒場ギャランハルダの主。女。
幼少期に父親を殺され、母親に捨てられ、パヴァルに拾われ育てられた過去を持つ。
対応するコートカードはワンドの女王(正)。
◆メズン
サラネムの薬師。男。
シャグライ出身だが、破門されている。
ユインの叔父で、育ての親。
対応するコートカードはカップの王(正)。
◆シルスウォッド卿
政ノ大臣。シアル第一分家当主。男。
王族の中でも異色の経歴を持つ。
対応するコートカードはペンタクルの王(正)。
◆イゼルナ 〈光ノ聖獣使い〉
シアル第二分家当主。女。
温厚で華奢で打たれ弱そうにも見えるが、強かで頑固という顔を持つ。
対応するコートカードはソードの女王(正)。
◆シェリアラ
《光帝》の正当後継者。女。
性格は「史上最悪の女王」と言われた母親に似て、強欲で我儘で傍若無人。浪費癖もある。
そんな言動は寂しさの裏返しなのだが、それに気付いている者は多分誰もいない。
対応するコートカードはソードの女王(逆)。
◆シエングランゲラ
シアル騎士団師団長。女。
シルスウォッドの娘、ということになっているが事実は異なる。
けれども本人はそのことを知らない。
対応するコートカードはソードの従者(逆)。
◆水神カリス
パヴァルと行動を共にする水の龍。上位の神。
ギャウギャウとよく鳴いているが、何を言っているのかを聞き取れるのはパヴァルだけだ。……多分。
因みにカリスは、メスである。
だがパヴァルは、オスだと勘違いしているだろう。
実は重篤なマヨラー。マヨネーズが大好き。
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◆エディス・べジェン
財政の全てを掌握する資ノ大臣。女。
シルスウォッド体制を確固たるものにした、一番の立役者。
平民出身。かつては城下町で露店を出していた。
最近は先行き不透明な王政の現状に不安を抱き、毎日のように金切り声を上げている模様。
◆ヤンダル・ガルト・ヴァルダス
罪人の処遇を決める法ノ大臣。男。
金次第で掌も返す、信用できない人物。
代々、シアル騎士団団長を務めてきた名門ヴァルダス家の当主。
本人も昔は騎士団団長だったが、リノスに不正を暴かれて追放。法ノ大臣という肩書き自体も、彼を縛る足枷のような意味合いが強い。
◆ルディガンド・パンデモッダ・チャニラス
学舎の設立や文献の管理を行う文ノ大臣。男。
エディス・ベジェンとは犬猿の仲。
バーコードハゲ。
◆ダルトレイニアンス・ヴィネディガ・ユライン卿
シアル王家と親交の深いユライン家の当主。男。
憲兵団にて、ひとつの隊を任されている軍人という顔も持っている。
愛称はダルラ。くせ毛で垂れ目。
◆ユニ
ダルラ卿の正室。
シャグライに似た容姿をしている。
それ以外のことは不明。
◆ヌアザン・サジュ
ラムレイルグの新族長。
クルスムらの幼馴染。
◆イェガン・シャグリィアイグ・オブリルトレ
シャグライの新族長。
クルスムらの幼馴染で、ユインの年が近いほうの兄。
◆レグサ・エンゲルデン・ベルナファス
侍女長の老婆。名家ベルナファス家当主。女。
別名、真なる王宮の支配者。
シルスウォッドの少年時代を知る唯一の人物。
彼女に対してシルスウォッドは頭が上がらず、そうであればパヴァルも彼女には逆らえない。
息子は憲兵団団長ゲルダグ。
◆リノス・ベント・フェルデ
シアル騎士団団長。槍の名手。女。
組織の汚れと腐敗を憎んでいる。
先代の騎士団団長ヤンダルと〈聖水〉パヴァルは何よりも嫌い。
誠実な人柄であるため、人望も厚い。
◆ゲルダグ・エンゲルデン・ベルナファス
憲兵団団長で、侍女長レグサの一人息子。男。
飾らない気さくな人柄で、侍女からも人気がある。
ラントとは気心のしれた間柄。
シアル騎士団団長リノスは、幼なじみである。